『逃げるは恥だが役に立つ(通称・逃げ恥)』を見て思ったことを淡々と書く。社会派ドラマ(漫画)だったなぁ……
2016年10月11日から放送していたドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』が12月20日に完結しました。
内容も面白く、視聴率も上々で最終話ではなんと平均視聴率20.8%にまで達したそうです。
そしてなんと、原作漫画も12月24日のクリスマスイブ発売の『Kiss』にて完結しました(コミックス派はお預けだ……)。
はてさてドラマと原作の完結の仕方はどんな風に違うのか、私、気になりますっ!
まあそれは置いておいて、そんな『逃げるは恥だが役に立つ』を私はドラマも漫画(8巻まで)も見たのでその感想を淡々と書いていきたいと思います。
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『逃げるは恥だが役に立つ』を観て思ったこと
『逃げるは恥だが役に立つ(通称・逃げ恥)』は海野つなみ原作の少女漫画で2016年10月からは同名のドラマ化もされました。
そんな中、私もたまたまガッキーが出ているというので見てみるとその面白さにハマってしまいました。
ドラマ最終回を迎えたあとはTSUTAYAでコミックス全巻(8巻まで)借りてきて一気読みしてしまいましたよ。
そんな漫画・ドラマの逃げ恥を見て思ったことはまず第一に……
みくりさんが可愛いんですが(漫画・ドラマどちらも)
漫画版のみくりさんがこちら
ドラマ版のガッキーみくりさんがこちら
なんだか人間味のあるキャラクターですよね、みくりさんって。
でもなんだかみくりさん現金な人だなぁ……とちょっと思ってしまいました。
でも小賢しいと思ったことは一度もありません(みくり媚び)
現在8巻まで出ているコミックスと違うところが少しあった
漫画の実写化において変更される設定などありますが、ドラマ逃げ恥においては必要最低限の変更だったのではないでしょうか。
- 森山家と津崎家の面々のキャラが違う
- 風見さんの見た目が全く違う
- 百合ちゃんと風見さんの年齢差がドラマだと17歳、漫画だと24歳
- 物語の構成・ラストが違う
などなど。
ドラマ版ではリストラされた平匡さんでしたが、漫画版では自主的に転職してました。
ムズキュンがトレンドとなっていくのか
現代の若者は恋人がいる方が少数派のようで、日本では奥手の人が多くなったようです。
恋人とべったりではなく、付かず離れずみたいな関係がムズムズキュンキュンして良いんですよね。
なんだか良い年した大人が子供のように恋愛青春してるところがたまりません。
今後もムズキュン物語が増えると良い。
結婚エンドは一つの選択肢
原作では籍を入れることも入れないことも先延ばしにしていたみくりさんでしたが、ドラマでは先延ばしではなく一つの選択肢として提示された未来の一つとして描かれていました。
恋愛の終着点は結婚ではなくてもいいんじゃないかという問いかけのようにも思えるラストでした。
籍を入れても入れなくても一緒にいることはできる。
むしろ籍を入れずとも一緒に居続けることが大切なんだと教わった気がします。
既存の制度なら結婚(籍を入れる)はしたくない
日本既存の制度で結婚したいって人減ってきてますよね。
私だって今のままじゃあ結婚なんてしないと思います。
男の目線では男というだけで夫婦という責任を引き受けなければならないという風潮があって私自身もそれが理想だとは思いますが、専業主婦の嫁を持っていて自分は外で仕事をしていても家事は分担・家族サービスはしなければならない、もし離婚した場合の財産分与・養育費・親権の件、などなどでそれなら結婚するメリットよりもデメリットの方が多いことに気がついてしまいます。
私は女性ではないので推測でしかありませんが女性が結婚した場合、家事を一手に引き受けるというみくりさんいわく『愛情搾取』が風潮として残っており、子供が産まれればそれプラス育児が加わってきます。教育費などでお金が足りなくなったり、離婚した場合なんかは働きに出なければならないこともあり、家事・子育て・仕事と大変な負担になってしまいます。
こんなんじゃ結婚なんてしたい人減ってしまうのも頷けますよ。
政府が何とかしなくちゃならないのに思い切った政策も打ち出せず、現状保留が続き自体は悪化の一途を辿って少子高齢化が加速しています。
これはどげんかせんといかん。
結婚制度を見直した方がいいんじゃないですかね?
でも子供は欲しい
結婚はしないけど子供は欲しいって人いますよね。
私も今は欲しいなんて思ってませんが将来はどうかわかりません。
女性なら結婚はせず子供だけを作ったり最悪精子バンクがあったりしますが、男は女性がいないと自分の子供は持てないんですよね……。
養子っていう手もありますが血の繋がった子供ではないことがネックではあります。血の繋がりだけが家族じゃないですが。
もしかしたら精子バンクの次は卵子バンクに代理母で男だけでも子供を作れる時代がくるのか……?
ていうか子供が生まれないと国家存亡の危機
子供と言うものは国家の未来です。
それが生まれなくてそれが続くとすればそれは大げさではなく国家存亡の危機です。
私たち若者が子供を作ることが大切になってきますが、そのための法整備などが不十分なんです。
なんでも若者のせいにする風潮はどうかと思いますよね。
早くベーシックインカムを導入してくださいや。
『恋愛経験がない男』津崎平匡と『就職できない女』森山みくり
恋愛関係の話から言うと、そもそも現代の若者は恋愛離れの傾向にあるんですよね。
『男はこうあるべき』『女はこうあるべき』という型にはめた風潮が世間では悪いことのように扱われてある意味までは正しいと思うんですが、男が男らしくなくなったり女が女らしくなくなったりしている現状を見ると『男らしさ』『女らしさ』って大切なものなんだなぁと思うようになりました。
さて
『恋愛経験がない男』
と
『就職できない女』
どちらも今の若者が置かれている現状です。
男女を入れ替えても同じですね。
恋愛経験がない若者も、まともに就職できない若者も多くなっているんです。
恋愛したことがない→コミュ力の低下→就職できない
だったり
就職できない→コンプレックスになる→恋愛ができない
ってことになることもあるでしょう。
社会が溜め込んだツケは若者に回ってくるものです……。
土屋百合「若さがなければ価値がないのか」
ドラマ逃げ恥の中でみくりの叔母・百合は若さ至上主義のことを呪いと言いました。
十代や二十代はちやほやされど、三十代から始まる中年期の人たちの価値が低いといった風潮は日本にはありますよね。
二十代後半からはアラサーなんて呼ばれておっさんおばさん扱いされることすらあります。
確かに若いことは良いことだと思いますが、人間の価値ってそれだけじゃないのになってちょっと腑に落ちない感じもします。
今若い人たちは年上のことをおっさんおばさん呼ばわりしていますが、それって必ず自分にも回ってくることだってどこかでは気づいているはずです。
自分で自分に呪いをかける必要はないんです。
風見さんの外見が良いことによる悩み
風見涼太は誰もが認めるイケメンであり女にもモテますがそれが逆に悩みの種になっていました。
外見が良いことによって見た目だけを見られて中身を見られないなんて悩みは贅沢な悩みと思う人もいると思いますが、その悩みを持っている人って真剣に悩んでいて苦しんでいるんですよね。
贅沢な悩みだと思うのも自分の価値観と比べて評価を下しただけで、自分が今持っている悩みと同じくらい深刻なもののはずです。
逃げ恥は中立な物語だと思う
『逃げるは恥だが役に立つ』というドラマ・漫画はいろんな視点、いろんな考え方を持つ登場人物が繰り広げる物語でした。
だからこそ中立な立場に立った物語になっていたと思います。
立場が男だったり女だったり年増だったり美人・イケメンだったり……どれかに偏った物語や報道だったりするのはなんだかもう嫌になってきたので、逃げ恥みたいな中立なものはもっと増えるといいなぁって思います。
逃げるは恥だが役に立つ
「逃げちゃだめだ逃げちゃだめだ……!」
と連呼して使徒に立ち向かっていった少年が描かれたアニメがありましたが、そもそも逃げることは罪なんでしょうかね?
今、社会というものに仕方なく社畜として自分の人生を預けている人は『逃げてはいけない』という風潮に振り回されていると思います。
逃げていいんです。
逃げなきゃいけないときもあるんです。
逃げることは恥ですよ、そりゃ。敵に背中を見せることもあるし、後ろ指さされて笑われることもある。
でも逃げて生き残らなきゃいけないんです。
題名にもなっている『逃げるは恥だが役に立つ』はハンガリーのことわざで(『Szégyen a futás, de hasznos.』)、
『自分の戦う場所を選べ』という意味なんです。
人間は地上で最大の力を持っていますが、ひとたび海に転落してしまえば溺れるかサメなんかの餌食になったりして簡単に死んでしまいます。
でもそれって海の中で生きる生物だって同じことなんですよね。
サメが地上に座礁してしまったらすぐに窒息で死んでフカヒレにでもされて食べられてしまいます。
人間は地上で生きて、サメは海中で生きる。
人間は津波がきたのなら逃げていいし、サメは海が干上がってきたならより深く潜ればいい。
自分の戦うべき場所は自分で決めていいんですよ。
私の少ない人生経験の中でもこれは実証済みです。
逃げるは恥だが役に立つんです。
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終わりに
ラブコメディでありながら社会派ドラマ・漫画としても有名になった逃げ恥。
ドラマ版のみならず漫画版も終わってしまったので『逃げ恥ロス』の被害は留まることを知りません(笑)
逃げ恥は現代日本が抱える様々問題点を浮き彫りにしてくれましたね。
日本は(形だけでも)民主主義なんですから、私たちみんなが意識を変えれば社会も変えることは可能です。
変えましょう日本。
なりましょう、本当の民主主義。
模索は続きます。
以上、逃げ恥を観て思ったことでした!